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今日も現場、現実、現物 ~自殺対策

2010.02.21

こんにちは。すずき英敬です。
今日は青年会議所の関係で静岡県三島市に来ています!


さて、今日も「現場、現実、現物」です。
先日鈴鹿市内のある心身クリニックの先生にお話を伺いました。
景気の関係や人間関係の複雑化などにより、
通院してこられる方が増加しているそうです。


政策面で、特に中小企業のたくさんある私の地元のことを考えれば、
全国に12万人いると言われている産業医も
資格だけ持っていて活動していない方もおられるようで、
もっともっと活用するべきと。
特に、現在一定規模以上の大企業や中堅企業には、
産業医の設置が義務付けられていますが、
逆に人間関係がストレートに出てくる中小企業のほうが、
メンタル的につらいところもあるので、
活動してない産業医を活用して、
中小企業で働いている方々のメンタルケアをしていくべきと感じました。


お聞きした話で一番印象に残った、
「行政の縦割り」「政治がチェック機能を果たしていない」
ということを痛感したお話がありました。


それは交通事故対策と自殺対策です。
ご存じのとおり、交通事故による死者は年間約5千人、自殺による死者は約3万人。
しかもこの自殺の数字は、警察が自殺としたものですから、
警察が事故と処理したものでも自殺のものも多数ある可能性が高く、
本当はもっと多い数字になるはずだそうです。


では、それらに対する政府の対応はどうでしょうか?


交通事故対策は、国土交通省を中心に行われ、
例えば、「NASVA(独立行政法人自動車事故対策機構)という独立行政法人では、
自動車事故の発生防止及びその被害者への援護のため、
・安全な自動車の普及促進をはかるため、中立公正な立場で自動車アセスメント情報を積極的に公表
・自動車事故発生防止のために、運行管理者等指導講習により、安全確保に必要な管理手法の習得
・運転者適性診断により、運転の特性を診断し安全運転に役立つきめ細かなアドバイス
・自動車事故による被害者の方の援護のため、介護料支給や医療施設設置・運営による重度後遺障害者への援護、育成資金の無利子貸付や友の会の運営・家庭相談による交通遺児等への援護
などの業務を行っています。この独立行政法人だけで、 20年度の予算が約150億円です。
他の省庁や法人でもやっているのでしょうが、まずこの法人だけでこれだけあります。


一方、自殺対策は、内閣府を中心に行われ、
平成22年度予算は124億円。しかも前年度より11億円減少しています。
内容としては、
実態調査、情報提供体制充実、児童生徒への自殺予防教育、
早期対応のための人材養成(医師、教職員、地域保護スタッフ、産業保健スタッフ等)
適切な精神科医療受診のサポート、多重債務・インターネット・いじめなど個別対策
などが含まれています。


もちろんどっちが大切と単純比較はできません。
両方大切で両方やらなければならないです。
しかし、
死者数では交通事故の6倍にもかかわらず、
予算額は自殺対策のほうが少ない。
車の安全性などは技術進歩とともに格段にあがり、
民間レベルでの取り組みが進みつつある。
一方、人間関係や社会が複雑化する現代において、
一層個々の精神的負担が重くなっていく傾向にある。
こういう世の中の事象を客観的に見たとき、
今の対応について少し違和感を覚えるのは私だけではないと思います。


なぜこういうことが起きているか。
それぞれの役所が予算要求して、
それを財務省が査定して、
国会の予算審議や政治家がちゃんとチェックしないから、こうなっているのです。
財務省だって、こっちよりこっちをたくさんなんてしないですよ。
彼らも担当主計官がいるので、縦割りですから。
官僚が、例えば国土交通省の交通事故対策をやっている人が、
「自殺より交通事故対策のほうが重要だ」
なんて言えないし、言ってはいけないのです。
そんな僭越なことをしてはいけないのです。


したがって、政府内では官邸がしっかり主導しなければならないのです。
総理が全部やるのは無理ですから、特に官房長官が全体を見渡し、
政府全体としてのメリハリや優先順位を決める必要があるのです。
政治主導や官邸主導ってのは、
政治家が目立つこと、政治家のわがままを通すこと、政治家の言うとおりにすることではありません。
そこをはきちがえている人が与野党ともにたくさんいます。
官邸主導ってのは、
官邸で国民の皆様の暮らしを見て、
価値判断をし、優先順位をつける、
その「責任」を強く自覚し、責任をとる、そのための決断をし、説明責任を果たす、
ということだと私は思います。
「☓☓主導」ということは、「☓☓」に責任が発生するということなんです。
それくらいの覚悟でやってもらわなければ困ります。


そして、政府から出てきた予算を政治がちゃんと国会でチェックをするのです。
それが全くできていないから、こういう状況に陥っているのです。
政治が機能していない、してこなかった、それを表している事例です。
政治はそういうチェックする、価値判断する、優先順位をつける、責任をとる、
そういう覚悟と資質がない方がなってはいけないと思います。
今後一番仕分けるべきは「政治家」ではないでしょうか。
バッジもつけていない私が大変生意気な言い方をしてしまい申し訳ないです。


「現場、現実、現物」には、改善しなければならないことのヒントがたくさんあります。
こういう浪人中に蓄積させていただいたこれらのことを、
しっかり一つ一つ実現していかなければなりません。
そう固く決意をしている今日この頃です。

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